きちんと治せる漢方を最短コースで学ぶための山本巌流漢方入門―基本病態と基本方剤と生薬

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きちんと治せる漢方を最短コースで学ぶための山本巌流漢方入門―基本病態と基本方剤と生薬

  • 東洋
¥3,850 税込
商品コード: 978-4-901767-35-4
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新井吉秀 著

「漢方がこれほどまでに効くとは思わなかった」と言わしめる山本巌流漢方。真摯に学び応用すれば目を見張るような治療効果を経験するという。

 その山本巌流漢方を最短コースで修得するための手順と方法を提示したのが本書である。

 山本巌流漢方の特長の一つは、そのシンプルさにある。事実に合わない理論や装飾は極力省いているため、山本巌流漢方の基礎は即実践になる。また土台の部分を固めていくことが応用力を身につけることに直結する。単に漢方がわかるとか漢方薬が使えるようになるとかという次元ではない。きちんと治せる漢方を身に着けることができる。

 本書はそんな山本巌流漢方の「扇の要」を学ぶための絶好の入門書である。

A5判、184頁、オールカラー
【目次】

第1部 総論 ……1
(1)「山本巌流漢方」のすすめ ……2
~医学に西洋も東洋もない、病気をよく治す医療が良い医学である~
1)山本巌流漢方とは?……2
2)西洋医学と東洋医学―その長所と短所とは?……2
3)現代の日本漢方とは?……3
4)中医学とは?……3
5)山本巌が追究したものとは?……5
6)西洋医学と東洋医学の融合へ……6

(2)個々の生薬は単語であり、基本方剤は短文であると認識せよ!……8

(3)生薬の基礎を知っておこう!……10
~「薬能」「薬性」「五味」「帰経」とは?~

第2部 漢方の基本病態と基本方剤 ……13

(1)「気虚」と「四君子湯」 ……14
「気虚」とはどのような病態なのか?……15
「気虚」の病態を改善する補気剤とは?……16
「四君子湯」とはどのような方剤なのか?……17
「四君子湯」を処方するポイントは?……17
【生薬を学ぼう!】
人参…18 茯苓…20 白朮…20 甘草…22 大棗…24 生姜…25
気虚の代表方剤①六君子湯……26
【生薬を学ぼう!】
陳皮…27 半夏…28
気虚の代表方剤②補中益気湯……31
【生薬を学ぼう!】
黄耆…32 升麻…34
【症例】……3年間続く不正性器出血…35

(2)「気滞」と「四逆散」/「気鬱」と「半夏厚朴湯」 ……36
「気滞」とはどのような病態なのか?……37
「気滞」を改善する理気剤とは?……38
「四逆散」とはどのような方剤なのか?……38
「四逆散」を処方するポイントは?……39
「四逆散」はどのような疾患に効くのか?……39
「半夏厚朴湯」とはどのような方剤なのか?……39
「半夏厚朴湯」はどのような病態・疾患に効くのか?……40
【生薬を学ぼう!】
柴胡…41 枳実…42 芍薬…44 厚朴…45 蘇葉…46
理気薬には他にどんなものがある?……47
向精神作用のある生薬にはどんなものがある?……47
「四逆散」の構成要素=「枳実+芍薬」……48
「枳実+芍薬」が配合される理気剤/大柴胡湯……48
「四逆散」の構成要素=「柴胡+芍薬+甘草」……50
「柴胡+芍薬+甘草」が配合される理気剤/加味逍遙散……50
「四逆散」の構成要素=「芍薬+甘草」……53
「芍薬+甘草」が配合される理気剤/桂枝加芍薬湯……53
【症例1)】……過敏性腸症候群の下痢型とガス型……56
【症例2)】……診断名「大うつ病」……57

(3)「血虚」と「四物湯」 ……59
「血虚」とはどのような病態なのか?……60
「四物湯」とはどのような方剤なのか?……62
「四物湯」を処方するポイントは?……62
「四物湯」はどのような疾患に応用されるのか……63
「四物湯」に代わる西洋薬はないのか?……63
【生薬を学ぼう!】
当帰…64 川芎…65 芍薬…66 赤芍…67 乾地黄…68 熟地黄…69
「四物湯」配合の加減方……71
【症例】……月経前症候群(PMS)のイライラ型……75

(4)「瘀血」と「桂枝茯苓丸」 ……77
「瘀血」とはどのような病態なのか?……78
なぜ「瘀血」になる?……78
「瘀血」の主要症状―その病態の推論……79
駆瘀血剤に代わる西洋薬はないのか?……80
「桂枝茯苓丸」とはどのような方剤なのか?……81
「桂枝茯苓丸」はどのような病態・疾患に効くのか?……81
【生薬を学ぼう!】
桃仁…82 牡丹皮…83
駆瘀血薬は他にどんなものがある?…85
瘀血の代表方剤①
寒証タイプに適応する駆?血剤/芎帰調血飲第一加減……86
瘀血の代表方剤②
熱証タイプに適応する駆瘀血剤/通導散……88
【生薬を学ぼう!】
大黄…90
駆瘀血剤は他にどんなものがある?……92
【症例】……12年前からの潰瘍性大腸炎……94

(5)「水湿」と「四苓散」 ……95
「水湿」とはどのような病態なのか?……96
「水湿」による症状の特徴は?……96
「水湿」に関連する疾患にはどんなものがある?……98
漢方の利水剤は西洋薬の利尿剤とどこが違う?……98
「四苓散」とはどのような方剤なのか?……98
「五苓散」とはどのような方剤なのか?……99
「五苓散」はどのような病態・疾患に効くのか?……100
【生薬を学ぼう!】
沢瀉…101 猪苓…102
利水薬は他にどんなものがある?…102
「四苓散」の構成要素=「白朮+茯苓」……104
「白朮+茯苓」が配合される利水剤①/当帰芍薬散……105
「白朮+茯苓」が配合される利水剤②/苓桂朮甘湯……106
「白朮+茯苓」が配合される利水剤③/苓姜朮甘湯……107
「白朮+茯苓」が配合される利水剤④/真武湯……108
「四苓散」の構成要素=「猪苓+沢瀉」……110
「猪苓+沢瀉」が配合される湿熱の代表方剤/猪苓湯……110
「水湿」の三つの病態=「寒湿」「湿熱」「風湿」……112
「下痢」には「四苓散」の薬物を加味することが多い……113
【症例】……10年来の拒食症による腹水・胸水……115

(6)「裏寒」と「人参湯」 ……116
「寒証」とはどのような病態なのか?……117
なぜ「寒証」を発症する?……117
「寒証」の特徴は?……118
「寒証」は二つに分類される!……118
西洋医学の治療上の盲点を補う去寒剤とは?……119
「人参湯」とはどのような方剤なのか?……120
「人参湯」はどのような病態・疾患に効くのか?……121
【生薬を学ぼう!】
乾姜…122
「人参湯」の構成要素=「乾姜+甘草」……123
「乾姜+甘草」が配合される去寒剤/小青竜湯……124
「経絡の中寒」の代表方剤
身体外表部の冷えに適応する去寒剤/五積散……127
【生薬を学ぼう!】
桂枝…129 麻黄…131
去寒薬は他にどんなものがある?…132
【症例】……しもやけ(自験例)……134

(7)「実熱」と「黄連解毒湯」 ……135
「熱証」とはどのような病態なのか?……136
熱証には「実熱」と「虚熱」とがある!……136
難治性疾患の多くの病態に慢性炎症がある!……137
漢方の清熱剤は西洋薬の抗炎症剤とどこが違う?……137
「黄連解毒湯」とはどのような方剤なのか?……138
「黄連解毒湯」はどのような病態・疾患に効くのか?……138
「黄連解毒湯」を処方するポイントは?……139
【生薬を学ぼう!】
黄連…139 黄芩…141 黄柏…142 山梔子…143
清熱薬には他にどんなものがある?…145
「黄連解毒湯」の構成要素=「黄連+黄?」……146
「黄連+黄芩」が配合される清熱剤/半夏瀉心湯……147
「黄連解毒湯」に並ぶ実熱の代表方剤
「知母+石膏」が配合される清熱剤/白虎加人参湯……148
「熱証」に対する漢方治療のまとめ……149
一貫堂医学「解毒証体質」と「臓毒証体質」……153
「一貫堂医学」とは?……153
「解毒証体質」とは?……153
「解毒証体質」に適応する方剤は?……154
「臓毒証体質」とは?……156
「臓毒証体質」に適応する方剤は?……156
「防風通聖散」とはどのような方剤なのか?……156
「防風通聖散」はどのような病態・疾患に効くのか?……157
「防風通聖散」を処方するポイントは?……158
【症例】……神経ベーチェット……158

◆ここが重要! 実臨床に役立つ山本巌の「虚実論」 ……160

【本文挿入コラム一覧】
●「証」が決定しても処方は決まらない!……4
●漢方薬の副作用―柴胡剤と間質性肺炎の真実……11
●ここに注目! 「気虚の人=瘦せ型」ではない……16
●人参はこんなときには不適応!……19
●ここに注目! 利水薬の茯苓・白朮は過剰な水だけを取る……20
●白朮と蒼朮の違いを知っておこう!……21
●ここに注目! 甘草の副作用について……23
●半夏はこんなときには不適応!……29
●ここに注目! 漢方処方における組合せの妙……29
●ここに注目! 黄耆と人参の共通点と相違点は?……33
●ここに注目! 柴胡・枳実は相反する作用を兼ね備える!……43
●ここに注目! 「虚弱体質」の病態鑑別~四君子湯類と桂枝加芍薬湯類……54
●「芍薬甘草湯」の使い方……55
●出血過多に川芎は要注意!……66
●当帰・川芎を試飲してみた!(山本巌)……66
●ここがポイント! 当帰・川芎・芍薬の組合せ……67
●ここに注目! 「地黄は胃に悪い?」……70
●六味丸には乾地黄,八味丸には熟地黄が理に適う……70
●「陽虚と陰虚」~気は陽に属し,血は陰に属す~……74
●ここに注意! 日本漢方の「陽虚」と「陰虚」は意味が違う……75
●桃仁はこんなときには不適応!……83
●牡丹皮と赤芍の違いは?……84
●牡丹皮と桂枝の違いは?……84
●「通導散」の駆?血作用は強力だ!(山本巌)……89
●中医学の「痰飲」,日本漢方の「水毒」……97
●水逆の嘔吐とは?……100
●「苓桂朮甘湯」はこんなときには不適応!……107
●下痢は「泄瀉」と「痢疾」とに分ける!……114
●ここが重要! 『傷寒論』の条文が示すのは急性熱病……121
●足元を冷やし続ける実験をしてみた!(山本巌)……121
●乾姜と生姜の効能の違い……122
●「小青竜湯」と「麻黄附子細辛湯」とはどこが違う?……126
●「小青竜湯」と「人参湯」とはどこが違う?……126
●「小青竜湯」と「真武湯」とはどこが違う?……126
●「小青竜湯」と「苓甘姜味辛夏仁湯」とはどこが違う?……126
●ここに注意! 五積散の陣痛促進効果……128
●桂皮を試飲してみた!(山本巌)……130
●「桂枝がのぼせを下げる」という勘違いに注意……131
●麻黄の使用はここに注意!……132
●「人参湯が効く下痢」と「真武湯が効く下痢」……133
●ここに注意! 「黄連」の使用量……140
●黄連の薬効はベルベリンと無関係では?(山本巌)……144
●「出血治療」と漢方方剤……152
●「こころ」の病態鑑別と漢方方剤……152

生薬索引……165
処方索引……171
病名・症候索引……175









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