【目次】
第1部 総論 ……1
(1)「山本巌流漢方」のすすめ ……2
~医学に西洋も東洋もない、病気をよく治す医療が良い医学である~
1)山本巌流漢方とは?……2
2)西洋医学と東洋医学―その長所と短所とは?……2
3)現代の日本漢方とは?……3
4)中医学とは?……3
5)山本巌が追究したものとは?……5
6)西洋医学と東洋医学の融合へ……6
(2)個々の生薬は単語であり、基本方剤は短文であると認識せよ!……8
(3)生薬の基礎を知っておこう!……10
~「薬能」「薬性」「五味」「帰経」とは?~
第2部 漢方の基本病態と基本方剤 ……13
(1)「気虚」と「四君子湯」 ……14
「気虚」とはどのような病態なのか?……15
「気虚」の病態を改善する補気剤とは?……16
「四君子湯」とはどのような方剤なのか?……17
「四君子湯」を処方するポイントは?……17
【生薬を学ぼう!】
人参…18 茯苓…20 白朮…20
甘草…22 大棗…24 生姜…25
気虚の代表方剤①六君子湯……26
【生薬を学ぼう!】
陳皮…27 半夏…28
気虚の代表方剤②補中益気湯……31
【生薬を学ぼう!】
黄耆…32 升麻…34
【症例】……3年間続く不正性器出血…35
(2)「気滞」と「四逆散」/「気鬱」と「半夏厚朴湯」 ……36
「気滞」とはどのような病態なのか?……37
「気滞」を改善する理気剤とは?……38
「四逆散」とはどのような方剤なのか?……38
「四逆散」を処方するポイントは?……39
「四逆散」はどのような疾患に効くのか?……39
「半夏厚朴湯」とはどのような方剤なのか?……39
「半夏厚朴湯」はどのような病態・疾患に効くのか?……40
【生薬を学ぼう!】
柴胡…41 枳実…42 芍薬…44 厚朴…45 蘇葉…46
理気薬には他にどんなものがある?……47
向精神作用のある生薬にはどんなものがある?……47
「四逆散」の構成要素=「枳実+芍薬」……48
「枳実+芍薬」が配合される理気剤/大柴胡湯……48
「四逆散」の構成要素=「柴胡+芍薬+甘草」……50
「柴胡+芍薬+甘草」が配合される理気剤/加味逍遙散……50
「四逆散」の構成要素=「芍薬+甘草」……53
「芍薬+甘草」が配合される理気剤/桂枝加芍薬湯……53
【症例1)】……過敏性腸症候群の下痢型とガス型……56
【症例2)】……診断名「大うつ病」……57
(3)「血虚」と「四物湯」 ……59
「血虚」とはどのような病態なのか?……60
「四物湯」とはどのような方剤なのか?……62
「四物湯」を処方するポイントは?……62
「四物湯」はどのような疾患に応用されるのか……63
「四物湯」に代わる西洋薬はないのか?……63
【生薬を学ぼう!】
当帰…64 川芎…65 芍薬…66 赤芍…67 乾地黄…68 熟地黄…69
「四物湯」配合の加減方……71
【症例】……月経前症候群(PMS)のイライラ型……75
(4)「瘀血」と「桂枝茯苓丸」 ……77
「瘀血」とはどのような病態なのか?……78
なぜ「瘀血」になる?……78
「瘀血」の主要症状―その病態の推論……79
駆瘀血剤に代わる西洋薬はないのか?……80
「桂枝茯苓丸」とはどのような方剤なのか?……81
「桂枝茯苓丸」はどのような病態・疾患に効くのか?……81
【生薬を学ぼう!】
桃仁…82 牡丹皮…83
駆瘀血薬は他にどんなものがある?…85
瘀血の代表方剤①
寒証タイプに適応する駆?血剤/芎帰調血飲第一加減……86
瘀血の代表方剤②
熱証タイプに適応する駆瘀血剤/通導散……88
【生薬を学ぼう!】
大黄…90
駆瘀血剤は他にどんなものがある?……92
【症例】……12年前からの潰瘍性大腸炎……94
(5)「水湿」と「四苓散」 ……95
「水湿」とはどのような病態なのか?……96
「水湿」による症状の特徴は?……96
「水湿」に関連する疾患にはどんなものがある?……98
漢方の利水剤は西洋薬の利尿剤とどこが違う?……98
「四苓散」とはどのような方剤なのか?……98
「五苓散」とはどのような方剤なのか?……99
「五苓散」はどのような病態・疾患に効くのか?……100
【生薬を学ぼう!】
沢瀉…101 猪苓…102
利水薬は他にどんなものがある?…102
「四苓散」の構成要素=「白朮+茯苓」……104
「白朮+茯苓」が配合される利水剤①/当帰芍薬散……105
「白朮+茯苓」が配合される利水剤②/苓桂朮甘湯……106
「白朮+茯苓」が配合される利水剤③/苓姜朮甘湯……107
「白朮+茯苓」が配合される利水剤④/真武湯……108
「四苓散」の構成要素=「猪苓+沢瀉」……110
「猪苓+沢瀉」が配合される湿熱の代表方剤/猪苓湯……110
「水湿」の三つの病態=「寒湿」「湿熱」「風湿」……112
「下痢」には「四苓散」の薬物を加味することが多い……113
【症例】……10年来の拒食症による腹水・胸水……115
(6)「裏寒」と「人参湯」 ……116
「寒証」とはどのような病態なのか?……117
なぜ「寒証」を発症する?……117
「寒証」の特徴は?……118
「寒証」は二つに分類される!……118
西洋医学の治療上の盲点を補う去寒剤とは?……119
「人参湯」とはどのような方剤なのか?……120
「人参湯」はどのような病態・疾患に効くのか?……121
【生薬を学ぼう!】
乾姜…122
「人参湯」の構成要素=「乾姜+甘草」……123
「乾姜+甘草」が配合される去寒剤/小青竜湯……124
「経絡の中寒」の代表方剤
身体外表部の冷えに適応する去寒剤/五積散……127
【生薬を学ぼう!】
桂枝…129 麻黄…131
去寒薬は他にどんなものがある?…132
【症例】……しもやけ(自験例)……134
(7)「実熱」と「黄連解毒湯」 ……135
「熱証」とはどのような病態なのか?……136
熱証には「実熱」と「虚熱」とがある!……136
難治性疾患の多くの病態に慢性炎症がある!……137
漢方の清熱剤は西洋薬の抗炎症剤とどこが違う?……137
「黄連解毒湯」とはどのような方剤なのか?……138
「黄連解毒湯」はどのような病態・疾患に効くのか?……138
「黄連解毒湯」を処方するポイントは?……139
【生薬を学ぼう!】
黄連…139 黄芩…141 黄柏…142 山梔子…143
清熱薬には他にどんなものがある?…145
「黄連解毒湯」の構成要素=「黄連+黄?」……146
「黄連+黄芩」が配合される清熱剤/半夏瀉心湯……147
「黄連解毒湯」に並ぶ実熱の代表方剤
「知母+石膏」が配合される清熱剤/白虎加人参湯……148
「熱証」に対する漢方治療のまとめ……149
一貫堂医学「解毒証体質」と「臓毒証体質」……153
「一貫堂医学」とは?……153
「解毒証体質」とは?……153
「解毒証体質」に適応する方剤は?……154
「臓毒証体質」とは?……156
「臓毒証体質」に適応する方剤は?……156
「防風通聖散」とはどのような方剤なのか?……156
「防風通聖散」はどのような病態・疾患に効くのか?……157
「防風通聖散」を処方するポイントは?……158
【症例】……神経ベーチェット……158
◆ここが重要! 実臨床に役立つ山本巌の「虚実論」 ……160
【本文挿入コラム一覧】
●「証」が決定しても処方は決まらない!……4
●漢方薬の副作用―柴胡剤と間質性肺炎の真実……11
●ここに注目! 「気虚の人=瘦せ型」ではない……16
●人参はこんなときには不適応!……19
●ここに注目! 利水薬の茯苓・白朮は過剰な水だけを取る……20
●白朮と蒼朮の違いを知っておこう!……21
●ここに注目! 甘草の副作用について……23
●半夏はこんなときには不適応!……29
●ここに注目! 漢方処方における組合せの妙……29
●ここに注目! 黄耆と人参の共通点と相違点は?……33
●ここに注目! 柴胡・枳実は相反する作用を兼ね備える!……43
●ここに注目! 「虚弱体質」の病態鑑別~四君子湯類と桂枝加芍薬湯類……54
●「芍薬甘草湯」の使い方……55
●出血過多に川芎は要注意!……66
●当帰・川芎を試飲してみた!(山本巌)……66
●ここがポイント! 当帰・川芎・芍薬の組合せ……67
●ここに注目! 「地黄は胃に悪い?」……70
●六味丸には乾地黄,八味丸には熟地黄が理に適う……70
●「陽虚と陰虚」~気は陽に属し,血は陰に属す~……74
●ここに注意! 日本漢方の「陽虚」と「陰虚」は意味が違う……75
●桃仁はこんなときには不適応!……83
●牡丹皮と赤芍の違いは?……84
●牡丹皮と桂枝の違いは?……84
●「通導散」の駆?血作用は強力だ!(山本巌)……89
●中医学の「痰飲」,日本漢方の「水毒」……97
●水逆の嘔吐とは?……100
●「苓桂朮甘湯」はこんなときには不適応!……107
●下痢は「泄瀉」と「痢疾」とに分ける!……114
●ここが重要! 『傷寒論』の条文が示すのは急性熱病……121
●足元を冷やし続ける実験をしてみた!(山本巌)……121
●乾姜と生姜の効能の違い……122
●「小青竜湯」と「麻黄附子細辛湯」とはどこが違う?……126
●「小青竜湯」と「人参湯」とはどこが違う?……126
●「小青竜湯」と「真武湯」とはどこが違う?……126
●「小青竜湯」と「苓甘姜味辛夏仁湯」とはどこが違う?……126
●ここに注意! 五積散の陣痛促進効果……128
●桂皮を試飲してみた!(山本巌)……130
●「桂枝がのぼせを下げる」という勘違いに注意……131
●麻黄の使用はここに注意!……132
●「人参湯が効く下痢」と「真武湯が効く下痢」……133
●ここに注意! 「黄連」の使用量……140
●黄連の薬効はベルベリンと無関係では?(山本巌)……144
●「出血治療」と漢方方剤……152
●「こころ」の病態鑑別と漢方方剤……152
生薬索引……165
処方索引……171
病名・症候索引……175