皮膚科ジェネラリスト漢方

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皮膚科ジェネラリスト漢方

  • 東洋
¥4,180 税込
商品コード: 978-4-901767-34-7
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「漢方薬偏重主義」および「西洋医学治療の拒否」により、紅皮症になり極度に悪化して大学病院皮膚科を受診する患者があまりに多く、そのため本来役立つはずの漢方薬が悪役にされてしまう現実もそこにはある……皮膚科学のトップランナー達が得心するような漢方治療書が必要……著者が本書を世に出そうとした動機はまさにここにある。
 本書で言う「皮膚科ジェネラリスト」とは今注目されている「総合診療医」という意味ではない。「皮膚科疾患を持った患者が訴えたり呈したりした皮膚科以外の諸症状もプライマリーに診ることのできる皮膚科医」という意味である。そしてこの総合診療医の役割の一端を担うためには漢方エキス製剤を縦横に駆使することが早道だと著者はいう。さらに科を問わず専門性を追求して専門医やサブスペシャリティーへ向かうにしろ、総合診療医への方向へ進んでいくにしろ必要なものが漢方医学だともいう。

 皮膚科専門医が皮膚科疾患を診る上で、最先端の西洋医学をもってしても患者のQOLの改善や、症状の寛解を得られない場合にどのように漢方エキス製剤を用いればよいかを症例・写真とともに示し、ともすると皮膚科医が苦手な皮膚以外の内科的な諸症状も漢方医学を通してプライマリーに診療できるように本書は執筆編集されている。また総合診療医やスーパージェネラリストにとっても日常診療で遭遇する慢性難治性皮膚疾患に対してどのように対峙し、どのような漢方処方を選択するべきかが最先端の知見を含めて分かりやすく解説されている。

 著者は漢方専門医である前に皮膚科専門医のトップランナーの一人でもある。随所に皮膚科の視点が込められているところが本書の最大の特徴でもある。33年間臨床に携わり日々100名以上の患者の診療に当たるという豊富な臨床経験を背景に、皮膚科疾患を中心とする様々な病態に対し処方のバリエーションが再現可能な形で確立されているため、読者には大変参考になると思われる。

A5判、368頁、症例カラー
【目次】

第Ⅰ章  漢方医学概論……1
 (1)漢方医学の歴史と概念……2
 (2)漢方製剤運用上の基礎知識……4
   1)証について……漢方的病態を把握するための基本概念……4
   2)陰陽・表裏・寒熱・虚実の概念……5
   3)「気・血・水」という概念……11
   4)臓腑学説……古代の生命論・エネルギー論……16
   5)漢方医学における診察法……21
   6)漢方治療の基本的考え……26

第Ⅱ章  漢方製剤解説……29
 (1)漢方エキス製剤の分類……30
 (2)使用上の注意と副作用……33
 収録製剤一覧……36

第Ⅲ章  皮膚科疾患の漢方治療……115
 (1)アトピー性皮膚炎……116
 (2)慢性湿疹・貨幣状湿疹・異汗性湿疹……134
 (3)脂漏性皮膚炎……145
 (4)手湿疹・進行性手掌角皮症……149

 (5)痒疹……153

 (6)尋常性ざ瘡……159
 (7)酒サ……172
 (8)酒サ様皮膚炎……175
 (9)蕁麻疹……184
 (10)円形脱毛症……196
 (11)乾癬……202
 (12)掌蹠膿疱症……211
 (13)血行障害性皮膚疾患……221
   (a)うっ滞性皮膚炎……222 
   (b)慢性色素性紫斑……226 
   (c)リべド(網状皮斑)・熱性紅斑……230
 (14)膠原病……235
   (a)強皮症……236 
   (b)SLE・DLE・SCLEなど……243 
   (c)皮膚筋炎……247
 (15)自己免疫性水疱症……250
 (16)悪性腫瘍……252
 (17)皮膚瘙痒症・老人性皮膚瘙痒症……254
 (18)多汗症……261
 (19)口腔粘膜疾患……263
 (20)帯状疱疹後神経痛……267
 (21)再発性単純疱疹……269
 (22)肝斑・老人性色素斑……272
 (23)アロディニア……274
 (24)皮膚異常感覚症候群(ムズムズ脚症候群を含む)……276

第Ⅳ章  周辺疾患の漢方治療……281
 (1)内科系疾患……283
   (a)感冒(かぜ症候群) ……283
   (b)気管支炎 ……285
   (c)冷え症……286
   (d)高血圧……287
   (e)全身倦怠感……288
   (f)頻脈や軽い動悸……289
   (g)糖尿病 ……289
   (h)貧血……290
   (i)肥満……291
   (j)浮腫……291
   (k)気管支喘息……292
   (l)のぼせ症 ……292
 (2)消化器系疾患……294
   (a)胃炎・胃腸虚弱……294
   (b)食欲不振……295
   (c)吐き気・嘔吐……295
   (d)便秘……296
   (e)下痢……298
   (f)逆流性食道炎……298
   (g)肝炎・肝機能障害 ……299
   (h)痔疾患……300
 (3)整形外科系疾患……301
   (a)腰痛・坐骨神経痛……301
   (b)膝痛(変形性膝関節症) ……303
   (c)肩関節周囲炎(五十肩)……303
   (d)肩こり(首こり)……304
   (e)筋肉痛・こむら返り……305
   (f)打撲・捻挫 ……305
   (g)骨粗鬆症……306
   (h)関節リウマチ……306
 (4)産婦人科系疾患……307
   (a)産婦人科系の冷え症……307
   (c)月経不順……309
   (d)月経前症候群……310
   (e)更年期障害……310
   (f)妊娠中・産褥期……311
 (5)精神神経系疾患……314
   (a)うつ状態……314
   (b)不眠症……315
   (c)認知症(BPSD)……317
   (d)脳血管障害後遺症……318
   (e)不安……320
   (f)頭痛……321
   (g)パーキンソン病……322
   (h)三叉神経痛……322
 (6)腎泌尿器系疾患……324
   (a)前立腺肥大症……324
   (b)尿路結石……325
   (c)腎炎……325    
   (d)膀胱炎……326
   (e)排尿異常……326 
   (f)陰萎……327
 (7)眼科・耳鼻咽喉科系疾患……328
   (a)白内障……328
   (b)緑内障……328
   (c)眼精疲労……329
   (d)結膜炎・角膜炎……330
   (e)耳鳴り……330
   (f)アレルギー性鼻炎……331
   (g)めまい(眩暈)……332
   (h)副鼻腔炎……332
   (i)中耳炎(滲出性中耳炎を含む)……333
   (j)嚥下障害・味覚障害……333
 (8)緩和ケア・がん医療……335
   (a)緩和ケア……335
   (b)化学療法・放射線療法の副作用……336
漢方製剤索引……338
病名・症候索引……347









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